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広島大学との手形アートに関する共同研究報告書の完成

代表のやまざきです。

 

平成31年度から取り組んでいた広島大学との手形アートに関する産学連携研究の報告書がようやく完成しました。

タイトルは

「乳幼児手形アート作品の情緒的効果を活用した学童・大人向け商品化への基礎研究」

です。

 

 

広島大学との手形アートに関する共同研究報告書 

 

 

 

少し長くなりますが、より分かりやすく内容の大枠を説明させていただきますので、読んでいただけると嬉しいです。

 

まず、研究のファーストステップとして

乳幼児とそのお母さんが手形アート作品を作った時、お母さんにはどんな心理的効果が得られるのか

という研究を行いました。

 

具体的には

・0~2歳のお子さんとお母さんの親子70組

・3~5歳のお子さんとお母さんの親子70組

合計140組の親子に、手形アート作品の制作を体験していただきました。

(イベント開催直前にコロナ禍に見舞われ、イベントが中止になったりと、なかなか大変でした)

 

そして作品作りを通じて、

・どのような気持ちになったか

・どのような点に満足したのか

・我が子のかわいさを実感することはできたのか

等のアンケートを行いました。

(このアンケート項目作成にも、過去の類似研究を参考にして協議したりと、かなりの時間をかけました)

 

アンケートは、作品制作を体験していただいたお母さんへ、

・作品制作後

・作品制作から1ヶ月後

の合計2回、回答していただきました。

同時にお母さん方へ、育児によるストレス度をはかるアンケートも行いました。

(私を含めたpetapeta-art側の研究メンバーは、まだまだ絶賛育児中の母でもあるので、このストレス度チェックの内容に、自身が乳幼児育児をしていた頃を思い出し、思わずうるっとなりました)

 

そして、アンケート結果を回収。

(お母さん方、ご協力ありがとうございました!)

 

その調査内容をまとめ、先生方の方で分析してくださった結果、

手形アートの作品づくりは、完成品への達成感やイベントへの満足感に加えて、作品づくりを体験するプロセスでの癒しや、癒されることへの期待感が継続できる

との見解をいただきました。

 

また、その後の、緩和ケアや認知症予防など、医療や介護分野での新たな使用目的を想定した試作品の制作や、新たな作品への発展性やイベントの運用のあり方の検討から

手形アート作品は、小児病棟や緩和ケア病棟、介護施設、療養施設など、医療や福祉的健康課題を抱える個人やグループ活動にも適用できること

が明らかとなりました。

 

 

これまでの手形アート教室やイベントの開催で、既に多くのお母さん方から、

・手形アートが楽しかった

・育児の気分転換になった

・とっても癒やされた

という声を、たくさん聞いてきました。

 

全国のpetapeta-art講師のみなさんも、同じ声をきっとたくさん聞いてきたはずです。

手形アートをとても多くの方に喜んでいただけている、という実感と手応えがあったはずです。

 

今回の研究で、その声がより客観的・論理的な学術的データとともに明らかになりました。

このことによって、今まで手形アートを楽しんでくださっていた方に、より自信を持って手形アートをおすすめすることができます。

そして、まだ手形アートをご存知ない・興味があまりない、という方にも、過去の経験則に加え、より論理的・学術的な見地から手形アートの魅力をお伝えしやすくなりました。

 

そのことが純粋に、とてもとても嬉しいです。

今後より多くの方に手形アートを楽しんでいただき、育児に彩りをそえていただく、そんなきっかけになれば幸いです。

 

 

加えて今回の研究から、この手形アート制作が、乳幼児を持つお子さんとお母さんだけでなく、より多くの方へ喜んでいただける可能性が示唆されました。

研究結果も踏まえつつ、今後は幅広い世代の方に喜んでいただける手形アートなども考案、提供していきたいです。

 

 

私としては、今回の研究で、手形アートの魅力がより鮮明な形でその骨格を表し、手形アートの世界がぐぐっと深さと広さを増したような感触を得ることができました。

今はとてもワクワクしています。

講師のみなさんともその気持ちが共有できれば嬉しいですし、その喜びをこれまで手形アートを楽しんでくださったことがある方にも、これから楽しんでくださるかもしれない方にもお伝えしていければと考えています。

 

 

最後になりますが、今回の研究に際して、

広島大学からは

広島大学大学院医系科学研究科 地域・在宅看護開発学の中谷久恵先生、藤田麻理子先生、菅井敏行先生

に、ご協力いただきました。

弊社からは

作業療法士である進真弓、保育士経験の豊富なうまやはらしほ、インストラクター柳原文枝、そして私やまざきが

主要メンバーとして参画いたしました。

また、上記にも掲載しましたように合計140組の親子さんに研究協力をしていただきました。

研究イベント開催時には、イベント開催施設近隣の保育施設様や小児病院様が告知に協力してくださり、その他多くの方がSNS等を通じて情報拡散をしてくださいました。

 

コロナ禍を挟みましたので、イベントが中止になったり、研究が大幅に遅れたり、といろいろなことがありましたが、無事研究を終えられたのは、ひとえにみなさまのおかげです。

本当にありがとうございました。

 

そして

共同研究のきっかけをくださった中国ニュービジネス協議会のみなさま、

研究協力をしてくださる先生方を一緒に探してくださった中国経済産業局のみなさま、

その後のご縁をつなげてくださった広島大学千田塾・産学連携委員会のみなさま、

たくさんの方のご尽力・ご協力のおかげで研究を行うことができました。

貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

 

関係してくださった方々に改めて感謝を申し上げます。

今回は、本当にありがとうございました。

 

 

下記に、報告書全文を掲載しておりますので、良かったらご覧ください。

まとめページがP40にございますので、お時間のない方はそちらだけでも目を通していただけますと幸いです。

 

広島大学との手形アートに関する共同研究報告書